公開研究会、「吉本『初期歌謡論』の思想、について」

  • 2018.02.12 Monday
  • 15:42

毎月、第3火曜(18時半〜)に、文化資本学会の公開研究会を晶文社にてなすことになりました。

 

第一回は、小生の報告。

2月20日、午後6時半〜8時、神田神保町の晶文社3Fにて、

公開研究会の報告をします。

文化資本学会+晶文社の共催です。

無料、お布施様式でいたします。

 

吉本主要著作で、唯一、しっかりと読まずに、残していた、『初期歌謡論』について論じます。

全集で公刊されたのを機に、晶文社と相談して、挑戦して見ました。

これは、共同幻想論としての記・紀ではなく、そこに挿入された「歌謡」を、地の文から切り話して、万葉、古今、そして新古今へと至る「歌謡成立」を論じた画期的な考察ですが、わたしは、どうも「和歌」が苦手で、放置していたものです。

この度、挑戦して見て、了解しえるようになったのは、<述語制言語様式>が自分の問題意識になってきてからの可能なことであったと思います。びっくりするほど、すんなりと領有できました。

文学的素養に無知ではありますが、ある線は、掴みえたと思います。

それにしても、いつも、吉本さんを本気で読むたびに、ほんとにすごいなと、今度も感服するばかりです。

大学人知性では、吉本了解は、絶対的に不可能ですね。

吉本基盤での研究生産活動がなされたなら、日本知性は、相当な世界レベルに至ると、また感じました。

 

同時に、「再生産論」を書き進めていく中で、「生産」概念を経済的なものから解放せねばならないということがあって、ピエール・マシュレーの「文学生産の理論」を解読していたことがあり、その言説の質が、吉本歌謡論と、全く同質であることに驚きました。

言語を言語自体において把捉する仕方ですが、容易ではありません。フーコーやブルデューの文学考察は、あまりおもしろくないのですが、マシュレーの文学理論は、学生の頃からずっと関心をもっていたもので、個人的には早く、社会科学的規制から脱却したいのですが、まだ、やっと境界まできたかなという感じでしょうか。

そもそも、われわれは、学生時代、アカデミズム学者よりも文芸評論家の言述を信用して読んでいた世代ですが、それを自分へとけ込ませて、わたしは、不可避の社会科学的考察という回り道を為す覚悟を決めてここまできています。

文学論に取り組みたいと、文献は揃えているものの、まだ、本格的に対処していませんが、これを機に、進めていけそうです。

 

文化資本学会の学会設立に、この半年間、忙殺されて、著述作業が中断していましたが、1月からやっと戻っています。

「再生産論」は、あとマルクスの「地代論」を残すだけです。そこに、制度的再生産論の基盤があると、ずっと指摘していたことですが、それを明示します。

 

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