大学知が生み出している、画一性の思考形態:公文書改ざん、また企業のデータ改ざん、その報道や抗議

  • 2018.03.13 Tuesday
  • 01:18

理財局の公文書き替えは、もはや改ざんとしか言いようがないが、おしなべて「民主主義の危機」だと口を揃えて批判される。他方、大企業製造業のあちこちでデータ改ざんがなされたことは、民主主義の危機だとは言われない、不祥事だで済まされる。

 

民主主義の危機などははるかに通り越しているから、こうした改ざんが平然となされているのであって、もう規則清潔主義が規則を遵守するために規則を破るという全体主義段階に入っているのを示している。規則遵守は逆生産次元へもう入っている。

安倍内閣支持が40%をいまだに超えて不支持率より高いことに、それは現れている、「他に代わるものがないから仕方ない」という支持だ、「ヒットラーに代わるものがないから仕方ない」ことと同質水準にきている。麻生が平然と、佐川が責任あるだから「処罰されたんだろ」と官僚のせいにし、安倍がどうしてこんなことになったのかと、自分の権力関係が巻き起こしたことに他人顔でおり、官房長官が官僚以上に官僚言動を平然と取り続けていることに、それはもうはっきりと出ている。

公文書存在、その書き換えがはっきりしたとき、国会での佐川局長の答弁が、いかに嘘に塗れているか、しかも、彼は自分のためにしたのではなく政治関係を見据えて、安倍政権のために官僚らしく振る舞ったと思い込んでしている、その陳腐さがまかりとおった国家の国会が構造化されているのだ。

「悪」が「善」であるかのように、平然と振る舞い得ていることに、もう民主主義は全体主義へと円環している。

そして、野党の攻撃は、麻生辞任だ、安倍退陣だと、犯人探しの制裁主張しかしていない。また、じっとしていられないから国会前に抗議に来たと、「アベやめろ」と唱呼していれば自分は正しいとしている「最善」は「最悪」になっていることを当事者は気づいていない。

マスコミは、金太郎飴のようなおなじ質の報道しかできていない。意味と意味とをつなぐ語られ得ていない意味作用をつかめなくなっている。

 

これらは、すべて<大学知>知性からの産物の効果であるとしか思えない。思考の画一化と均質化である。

意味されたものは、語られ書かれたそのシニフィエ以外に真実として存在しない、そして語られえていない閾は「忖度」として曖昧一括して処理される配置。見えていない意味作用は考えられもしないで追求されないのだ。追求されるのは、ただどこにシニフィエがあるか、誰が犯人か、である。「辞めろ」と制裁が主張される。辞めて済まされるような事態ではないことは、追及されない、考えさえなされない。推察ではない、語られていないことの明晰化である、それは、意味連関を自らで構築することでしか、悟性で描き出すことでしか示されない、その作用がどこにも働いていないのだ。

3.11からの風化は凄まじい。最悪への表層だけの繕い対処が、そこから始まって蔓延してきている。

 

裸の王様は、裸である真実を知らされたところで、それをほんとらしく思うが認めてはならないと、裸のまま堂々と行進し続ける。

 

国会でなされていることは、それ以上に、日常生活でなされている。

語られていない真実を語ることは、容認されない、虚偽だとみなされる。

大卒知性は、真理や真実は「在る」ものだから、言表に示されたこととしてのみ存在する、実体はその属性でのみ示されるという「繋ぎ」が在るとされ、実態は客観的にたくさんの知らないことがあると主観化される。事物は語られたことにのみ存在するとされるのだ。制度枠内での従属のみが現実であり、誠意だとされる。

そこに、シニフィアンは、一切問われない。不在化される。

 

大卒知が、支配している、その程度の平均知性の国は滅びる。

それは、対象自体を見れない、自分自身を見れない、規則だけを見、代行為者化された自分ではない自分を見ることしかできなくなっている。

 

だが、そんな物事の限界を感知して、自分自身の道を行き、限界を突破しようとする少年・少女や若者たちが出現し始めているのも事実だ。その個的な先鋭さが、一つの希望のようなものである。それは、シニフィエだけを対象にしている大学知では対応しえない。

そこに通道をつけて行くためにも、大学知に代わる、新たな知の生産と研鑽がなされる場を作らねばならない。

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